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​ベンガルに恋して

《ビザ》高卒の外国人は日本で働けるの?

  • 執筆者の写真: Nozomi
    Nozomi
  • 2018年5月18日
  • 読了時間: 5分

外国人が日本で働きたいと思う時、必ずと言っていいほど立ちはだかるのが、ビザの問題です。大卒であれば、(程度の差こそあれ)比較的容易に就労ビザを取ることができます。ですが、家庭の事情で大学を卒業できなかったけど、日本で働きたい…という外国の方もいらっしゃるのではないでしょうか。この点を、友人のバングラデシュ人に相談されたので、インターネットで調べてみました。


※このページは、バングラデシュの情報を扱っているので、便宜上、「バングラデシュ」という言葉を使っていますが、どの国の人にも当てはめられると思います。




学校に入って、アルバイトで生計を立てる


① 日本語学校や専門学校に入学する


日本語学校にいる間は、「資格外活動」と呼ばれ、規定の範囲内でしか働くことができません。要は、アルバイトしかできないのです。生活のため、コンビニ、工場、それから飲食店でアルバイトをするバングラデシュ人は非常に多いです。また、夜勤に従事する人もとても多い印象があります。


② 専門学校を卒業する


バングラデシュで大学を卒業してから、日本の専門学校で、二年間通訳・翻訳を学び、日本の会社で正社員の通訳として働く友人はいます。


ですが、バングラデシュの高校を卒業して、日本の専門学校をでてから、正社員として働けた事例はあまり聞いたことがありません。ですから、専門学校をいくつも渡り歩き、何年も学生ビザで日本にとどまり、アルバイトを続けるバングラデシュ人は少なからずいます。

また、専門学校を卒業した後は、そのまま就職しなければなりません。一度バングラデシュに帰って、バングラデシュで日本の会社への就職先を探し、その会社から日本に呼び寄せてもらうことはできないそうです。


③ 大学へ進学する


日本の大学へ進学し、そのあと日本で就職する人も少数います。ですが、高い日本語力が必要なので、大学へ進学する前に一年か二年、日本語をみっちり勉強しなければなりません。アルバイトをしながら、日本語を学び、大学にも通う根気と体力が求められます。



高卒のバングラデシュ人が就労ビザを取得するために!


バングラデシュにおける大学進学率は、13%。(ユネスコ調べ)


実は、バングラデシュは超学歴社会。ですが、いい企業への就職は多くがコネクションなので、大学を卒業したとしても、国内でいい仕事を見つけるのは至難の業です。私がバングラデシュへ旅行した時も、コネ入社に対する不満を訴えるデモが大学近辺で行われていました。


では、大学を出ることができなかった、でも日本で働きたいというバングラデシュ人は、どうしたらよいのでしょうか。


【1】 高卒の外国人が取れる就労ビザの種類


大前提として、日本で会社勤めをするためには、「就労ビザ」が必要になります。

就労ビザと一口に言っても、実は35種類もあります。その大部分において、大学卒業がビザの要件となっています。


ですが、例外があります。


その中で、バングラデシュ人がとりやすいと思われるビザを二種類紹介します。


① 会社経営




最近、本当にインドカレー屋さんが増えましたね。今まで、カレー屋さんの経営者は、ネパール人が多かったのですが、じわじわとバングラデシュ人も増えています。経営のビザを取得するメリットは、なんといっても家族も日本に呼び寄せることができるということです。小さな子供や、母親を連れて、家族ぐるみで来日するバングラデシュ人も少なくありません。ほかにも、自動車を扱う会社、インターネットや携帯電話回線を扱う会社などを立ち上げて日本に長年住み続けているバングラデシュ人もいます。このビザに関しては、高校卒業でも取得することができます。


② 技術



技術のビザを持つ外国人は、42273人います(2012年の調査)。その中で、バングラデシュ人は524人です。国籍別に見ると、実は11番目に多い人数なのです。(2014年の調査)。

技術の就労ビザにおいて、外国人に求められる条件があります。いずれかを満たせば、就労ビザを得ることができます。(こちらより抜粋)。

  •  理系の大学(外国の大学でも可)卒業(学士学位)以上の学歴がある

  •  日本の専門学校の高度専門士/専門士(仕事内容と密接に関連)を取得している

  •  10年以上の実務経験がある

  •  IT告示該当者である



「IT告示該当者である」という条件がキーとなります。情報処理技術の資格を持っている人なら学歴がいらないということが分かりますね。

情報処理技術の資格の中で、情報処理技術(Applied information technology engineer)と情報処理技術(Fundamental information technology engineer)は、日本とバングラデシュは協定を結んでいるので、なんとバングラデシュでも取得可能なのです。詳細はBBC(Bangladesh Computer Council)のホームページより。(ベンガル語)

ですから、資格を持っていれば、法律上は大学を卒業していない人でも、日本で就労ビザを取得することができるのです。


IT技術の就労ビザにおける難点

そもそも就職先を見つけるのが難しい。


現状、エンジニアの求人で、外国人を受け入れる体制が整っている企業はあまり多くはありません。というのも、就労ビザを取得するうえで、会社側にも厳しいチェックがはいるのです。(上場企業か、赤字ではないか…など)ですから、人手不足で引く手あまたのIT業界においても、まだまだ外国人が仕事を見つけるのは簡単ではありません。


求められる高い日本語力。

エンジニアの求人をいくつか調べてみたのですが、どれも日本語がネイティブレベルというのが条件に挙げられていました。英語だけ話せればよいという会社もないわけではないのですが…。高校卒業で、ネイティブレベルの日本語を身に着けるというのは簡単なことではありません。やはり、IT企業に就職したいと思うなら、数年日本語を学び、日本語を話せるという証明があったほうが良いでしょう。



まとめ


・アルバイトする(学生ビザ)

・自営業になる(就労ビザ)

・技術の資格を取得する(就労ビザ)


この三つの選択肢から、考えてみると良いかもしれません。

路頭に迷っている友達がいたら、ぜひ教えてあげてください☺

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